あるおはなし

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あなたは、とても小さな子供です。

おとうさんにとても愛されて毎日幸せに暮らしています。

でも、

あなたはなぜか、毎晩毎晩悪夢にうなされます。

夢の中では、

おとうさんのことも忘れてしまいます。

ただ、ただ、孤独で悲しい夢を毎晩みます。

実際はおとうさんの腕に抱かれて寝ているのに、夢の中のあなたは、孤独に打ちひしがれています。

目覚めた時にだけ、おとうさんの愛を思い出します。

でも、夜が来るとまたあなたは悪夢を見ることがわかっていても、眠りにつくことしかできません。




毎晩、悪夢にうなされるあなたを、おとうさんは愛情いっぱいにただただ抱きしめてくれています。

でも、悪夢を見ているあなたには気づくことができません。



目覚めた時に、おとうさんはあなたに言いました。



悪夢の中でも、おとうさんの愛を思い出せるように、わたしの名前をお前に与えよう。







わたしの名前は、







神だ





あなたが悪夢の世界にいる間、わたしの名前を思い出しなさい。

わたしの愛を思い出しなさい。



綺麗な花を見た時に、

誰かの優しさに触れた時に、

あなたのほほを、心地よい風がなでた時に、

暖かな陽射しにホッとした時に、

わたしの愛を思い出すように、

わたしの名前をあなたに与えよう。

わたしの愛を思い出しなさい。




あなたが悪夢の中で孤独を感じている時、わたしはあなたを優しく抱きしめているから。




悪夢を見ている時のあなたは、その世界の方を現実だと思ってしまう。



でも、そこは夢の中なのだと気付きなさい。




悪夢の中で、わたしの名前を思い出しなさい。

そして、わたしの愛を思い出しなさい。



悪夢の中でも、いたるところにわたしの愛は見つけられるだろう。




＊＊＊＊＊

こんなお話が急に降りてきました。

ただのお話。

作り話。